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東京モスク(東京ジャーミィ)について・その他雑感
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写真は、東京ジャーミイの正面ホール壁を飾るタイルです。cintamaniもしくはcintaamaniと呼ばれるトルコの伝統的図案のひとつです。
権力や富を象徴するこの図柄、陶器以外にも絨毯やカフタンなどの意匠としても使われたりします。
トルコの伝統的図柄とはいうものの、ルーツを辿ればもともとヒンドゥスタンすなわちインドからトルコにもたらされたもので、仏教もしくはブッダを象徴する図柄でもあります。現代のトルコにおいて、実際にこの図案を見て、仏教を即座に思い浮かべるトルコ人がどれほどいるのかはよくわかりません。 ただ、例えば日本の「唐草模様」などもそうですが、もとを辿れば海の向こう、あるいは山の向こう、はるか遠くからやって来たエキゾチックな意匠ではあるけれども、ふだんはそれが外来のものであるなどとは意識していない、という感じで捉えられているのかなあなどとも想像します。 それでもこの意匠が何か「よいもの」を象徴していることには変わりがないわけで。それがわるいものでもよいものでも、わくわくしたりどきどきしたりするものは、いつでもどこでもどこかしらないとおくからやってくる、と思うこの感覚は、人類共通の「くせ」みたいなものかも知れません。 「チンタマーニ」と発語されるようですが、梵語では「チンタ・マニ」もしくは「チンター・マニ」と言います。「チンタ」「マニ」はそれぞれ「如意」「宝珠」という意味で、「チンタ・マニ」=如意宝珠には、それを持ったひとの苦しみを取り除き、望むままの栄誉や財宝を与える力があるとされています。 そんな宝珠が本当にあるのか? cintaamanim parityajya kaacama nigraha nanyaaya というインドの格言がありますが、これは直訳すると「宝珠(=チンタ・マニ)を捨てて水晶を取る」となり、来世での報奨を捨て、現世での利益を取ることを意味します。来世での報奨、とムスリムっぽい意訳をしてみましたが、宝珠とは神へと到る知識であるとか、あるいは悟りであるとか解脱といった意味だと考えてよいのでしょう。 日本の寺などでも、擬宝珠(ぎぼし)という装飾をよく見かけます。
このたまねぎみたいな部分。この意匠も実はルーツをたどれば如意宝珠、つまり「チンタ・マニ」をかたどったものです。 そういうわけでイスラム装飾の粋を集めた東京ジャーミィには、擬宝珠もあるよ、というお話でした。 2005.06. |
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